インターネットのセキュリティ対策。ネットを安全に利用する8つの方法

インターネット関連の技術発達に支えられて、私たちの様々な面で利便性を増し、今や、ネットは生活インフラの一部となっています。
しかしその便利さはときに危険性と背中合わせで、様々な個人情報がネット上へと簡単に流出してしまうリスクにもまた晒されています。

自分の手元からのネットへの情報流出の可能性をゼロにしたいとお考えなら、もっとも確実な方法はネットを一切使わないことです。しかし、現代日本で多少なりと社会と関わる以上、日々の生活においても、仕事や手続きにおいても、そうもいかない方が多いでしょう。

今回は、便利なインターネットを安全に利用するために、私たちが簡単にできるセキュリティ対策を解説していきます。

インターネットのセキュリティ対策とは?【技術編】


まずは技術面からセキュリティ対策についてみていきましょう。


セキュリティソフトの導入

インターネットに接する端末のセキュリティ対策で、もっともわかりやすく手を付けやすいものとして、セキュリティソフトの導入が挙げられます。

ウイルス対策ソフトとも呼ばれるこれらのソフトは、近年複合的なセキュリティ機能を備えていることが多いです。特に有料のものはその傾向が強く、マルウェアの感染予防、スキャニングといった基本的な機能を始めとして、フィッシング詐欺の回避機能や、後述のフィルタリングサービス、ファイアウォールなどが搭載されているものがあります。

ウイルス対策ソフトは、目的に合ったものを選びましょう。


PCやスマホのOSやソフトウェアを最新に更新

パソコンやスマートフォンのOS、それぞれのソフトウェアは最新版にアップデートしましょう。

情報を盗みとろうとする攻撃者とそれに対抗する側は、つねに技術を争い、お互いに技術のアップデートを重ねています。
ソフトウェアの更新は、そんなセキュリティに関するアップデートを含んでいることが多いです。そのため、古いバージョンをそのまま使っているとセキュリティが弱くなってしまいかねません。


フィルタリングサービスを利用

フィルタリングサービスの利用も、セキュリティの向上に大きく貢献します。

フィルタリングは、違法・有害・公序良俗に反するサイトへのアクセスを遮断したり、警告したりするサービスのことを指しています。安全なURL、危険なURLの判断方法はソフトウェアによって違いますが、攻撃の危険性から端末そのものや個人情報を守ってくれます。
成人の私物端末ももちろんですが、子どもが持つスマホやパソコン、業務用のパソコンなどでは特に、フィルタリングサービスを利用するといいでしょう。


ファイアウォールソフトを導入

ファイアウォールとは、通してはいけない通信を遮断する仕組みのことを指します。ルータに仕込まれているものやファイアウォールの機能のみを持ったハードウェア製品もありますが、この項では、導入しやすいファイアウォールソフトをおすすめします。
近年、特にWindowsでは搭載されているファイアウォールがかなり優秀で、その標準ファイアウォールを補助する機能が搭載されたソフトウェアもあります。


インターネットのセキュリティ対策とは?【意識編】


セキュリティソフトを導入するだけでは、守りは万全ではありません。
安全にネットを利用するためには、一人ひとりの意識がとても大切になります。

不審なメールのURLをクリックしない・添付ファイルは削除

タイトルから不審であると判断できるメールが届いたら、そもそも開けずに(見ずに)捨ててしまうようにしましょう。それだけでセキュリティリスクがちょっと削られます。

ほとんどの場合メール開くだけでは何が起こるわけではありません。しかしその内容は違います。不審なメールに記載されているURLは、詐欺・フィッシングサイトへの誘導である恐れがありますので、絶対にクリックしないでください。
添付ファイルもマルウェアの恐れがあるため、ダウンロードしたり開いたりしてはいけません。返信もしないようにしましょう。


信頼できない無線LAN、Wi-Fiは使わない

信頼できない無線LANは使用してはいけません。無料のWi-Fiも要注意です。

万が一攻撃者と同じ無線LANを使用してしまった場合、同じネットワーク上に存在する端末のセキュリティはお世辞にも高いとは言えません。

また、近年、カフェやデパートなどでは無料Wi-Fiがあるのが一般的で、正しく使用すればとても便利なものです。
ですが無線LANと同様に、無料のWi-Fiを通じて端末にアクセスされ、情報が漏洩するケースもあります。マルウェア感染の危険性も捨てきれません。
信用できないネットワークには、接続しないでおきましょう。


パスワードは強固なものを使用する

パスワードは、なるべく複雑なものを使用し、使いまわさないようにしましょう。

誕生日や名前、IDに近いものなど、予想が簡単にできてしまうような文字列は避け、複数の文字種を織り交ぜると強度が上がります。

また、複数のパスワードを覚えるのが大変だからと使いまわしをすると、一つのサービスからパスワードが流出したとき、そのほかのサイトでもそのIDとパスワードを使ってログインを試されることになりかねません。
使いまわしは避けるようにしましょう。

パスワードの定期変更を求められた経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、総務省がパスワードの定期変更を求めない声明を出していますので、ご覧ください。


怪しいサイトを利用したり個人情報をネットで明かさない

少しでも不審さを感じたサイトは利用しないようにしましょう。それらのサイトは、個人情報の収集を目的としていたり、もっと直接的に詐欺を働いたりするための仕込みがされていることがあります。

また、現代では以前よりもインターネットの利用方法が増え、SNSに個人を特定できる情報を掲載した上で仕事に使用する、などがよく見受けられます。しかし、それらは明確な目的があってのことで、リスク管理をしっかりと行っていることがほとんどです。

そういった管理のないまま、個人が特定できるような情報を晒してしまうと、意図しない悪用をされるかもしれません。SNSの閲覧制限は、全幅の信頼を預ける程強固ではありませんから、鍵を掛けたアカウントでもよくよく注意しておきましょう。


インターネットを安心便利に利用しましょう。

今回は、個人が簡単にできるインターネットのセキュリティ対策をご紹介しました。

お読みいただいた通り、ひとつひとつはそう難しくないことばかりです。しかし複数が合わさることによって、かなり強固なセキュリティを築くことができます。

インターネットの便利さをてらいなく使うためにも、それぞれを意識してみてくださいね。